デジタルお片付け

エンタープライズIT領域でのデータ・エンジニアの経験をもとに、データ管理についての技術解説や事例紹介を行っています。

データのお片づけが難しいわけ

 言うまでもないですが、お片づけとは、モノを捨てたり整理整頓する方法のことです。

 片付けるのがデジタルデータの場合を、本ブログでは「デジタルお片づけ」と呼ぶことにします。

 デジタルデータとしては、WordやPowerPointExcelなどの文書ファイル、メールや、動画・音声・写真のファイル、アプリケーションなどがあげられます。また、これらを入れておく、パソコンやハードディスク(HDD)、ファイルサーバーも、デジタルデータを含んでいて捨てるのが難しい物体として、デジタルお片づけの対象とします。

 デジタルデータはなぜ、お片付けしたほうがいいのでしょうか。デジタルになっていて、場所をとっておらず、お金もかからないないならば、そのままにしておいてもいいのでは?そんな声が聞こえてきそうです。

 確かに、物よりはデジタルデータの方が、持っていてもコストが安いのは事実です。しかし、デジタルにしておいても、「あのデータがあそこにあったな」と脳で覚えておいたり、持っていても意味のない情報を持っていることにより、脳の動きが悪くなったり、必要な情報を検索しにいく時間がかかってしまいます。

 これにより、脳内で考える効率が悪くなってしまいます。

 デジタルデータを消したり整理することは、脳の処理効率を上げ、パフォーマンスを上げることになるのです。

 私もデジタルお片付けを実践することによって、仕事で必要なファイルがPC上で探しやすくなりました。

 デジタルデータのお片づけの難しさとしては、

  • コピーするのが簡単なので、日々増え続け、油断するとあっという間に膨れ上がる。
  • 開いて中身にアクセスしないと中身の確認ができず、捨てるかどうかの判断が難しくなる。へたをするとパスワードがかかっている。あるいは、データの中身として自分にとって意味がないが、持っているシステムを動かすために、必要になるものもある(アプリケーションなど)。
  • 自分のものでありながら「誰か」から受け取ったものがほとんどであり、捨てづらい。

ということがあげられます。

 

 私は、モノのお片づけについては、近藤麻理恵さんが書かれた「片付けの魔法」という本を愛読してときめかないモノを捨て、自宅をすっきり片付けました。が、「片付けの魔法」本でときめくものかどうかを基準に削除を判断することが、デジタルデータの場合はとても難しくなります。

 ときめくかときめかないかというと、すべてのデータがときめかないもののような気もしてきます。

 デジタルデータの場合の捨て基準はどのようなものなのでしょうか。具体的にはどうやって捨てたらいいのでしょう。

 まずはお手元のPC環境の中身から見ていきましょう。